米国特許庁が5Gの特許出願について調査した報告書を出しました。
米国特許庁の結論では、5G特許では一つの会社や国が特許を支配している状況ではないということのようです。
資料の中ではFig 1がなかなか面白いデータかなと思われました。
まずこの報告書では2021年5月のIPlytics databaseのデータを分析したそうですが、約 106,000のETSI-declared 5G特許のうち、70%をEricsson, Huawei, LG, Nokia, Qualcomm, Samsung, ZTEで占めていたそうです。すごい数ですね。
そこで主要6社の全世界の出願状況と、日米欧への出願状況をみると面白いことが分かってきました。
まず、全世界の出願状況では中国ハーウェイや韓国LGが多くの出願をしています。
一方で、日米欧への出願状況をみると、QualcommがハーウェイやLGに倍の差をつける結果となっています。
よくメディアでも言われることですが、中国などの出願には質的な問題があるのではと報告書では示唆されています。
一方で、IoTが進んで5G特許の重要性がましてきています。
上記のように複数の特許権者が5G特許で乱立している状況ということは、特許を使いたい側からすると、複数の特許権者から実施許可をもらう必要があり、そのための費用などが嵩むことを意味しています。
自動車業界では現在その問題が顕在化してきていますが、今後の広い業界にIoTの波が普及するためどの業界でも状況を注視していく必要がありそうですね。
www.patent-topics-explorer.com
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標準必須特許を巡るAnti-suit InjunctionについてもEUが動き出しました。
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