2022年4月1日から日本ではマルチマルチクレームが制限されることになりました。
マルチマルチクレームとは複数の請求項を引用する請求項(マルチクレーム)を含めて、さらに複数の請求項を引用する請求項(マルチマルチクレーム)で引用することです。
言葉にすると何言ってるかよくわからんなという感じですが、具体例を示すと下記です!
例1の請求項3は、請求項1と2の複数の請求項を引用(赤字部分)しているので、マルチクレームになります。
ここで、例えば、請求項4は、請求項1~3の複数の請求項を引用するマルチクレームです。
ところが、引用する請求項はすでにマルチクレームです!
マルチクレームをさらにマルチクレームで引用するのでマルチマルチクレームになります。
こちらの形式の記載が制限されます。
さて、4月1日より後のマルチマルチクレームの状況が特許庁から発表されました。
マルチマルチクレーム制限後の出願状況について | 経済産業省 特許庁
65%から5%程度に激減したそうです。萎縮効果は抜群だったようですね。
特許出願全体に占めるマルチマルチクレームを含む出願の割合は、マルチマルチクレーム制限前は65%程度であったのに対して、制限後は5%程度(令和4年4月出願分は6.0%、同年5月出願分は4.5%)(※1)に減少しています。