日本語対応で話題になっている、Napkin AIを試してみました。
2024年9月8日現在では、ベータ版扱いで、機能を無料で使える状況みたいですね。
利用規約もしっかり確認しておくことがおすすめ
2024年9月8日現在の利用規約について、知財関係でみていくと、まずアップロードしたユーザーコンテンツの所有権はユーザーがもつ
Ownership: You retain ownership of any content you create, upload, or otherwise make available in the App ("User Content"). Napkin.ai does not claim ownership of your User Content.
生成されたコンテンツは一定の商用利用が許されている模様(2024年9月8日現在の利用規約)
Content Usage: You may use the generated visual content for resale or marketing purposes. However, you are prohibited from reselling individual icons, illustrations, or collections resulting from searches.
入れた情報はAIに学習される可能性があり、守秘義務も明示のものがないので、入れる情報は注意した方がよいかもしれません(2024年9月8日現在の利用規約)
Data Collection for AI Improvement: As part of our beta program, data submitted to our visual AI (including selected text and surrounding headers used as context) may be collected and used to improve our model.
学習データは「Napkin.aiが作成するビジュアルコンテンツはすべてオリジナルで、当社のデザイナーが社内で作成したデザインに基づいています」とされていて、スクレイピング等で無作為に集められたものではないとしている(2024年9月8日現在の利用規約)
Original AI-Generated Visual Content: All visual content created by Napkin.ai is original and based on designs crafted internally by our designers. We do not use or incorporate images scraped from the internet. This ensures that the visuals you receive are unique creations based on your input, free from copyright concerns related to existing internet content.
By using Napkin.ai, you acknowledge and agree to these data collection and AI content generation practices.
一方、非侵害の保証や、侵害があった時の補償してくれるわけでないようなので、利用者も一定の注意が必要かもしれません(2024年9月8日現在の利用規約)
10. Disclaimer of Warranties
Napkin.ai provides the App on an "as is" and "as available" basis. We make no representations or warranties of any kind, express or implied, regarding the operation of the App or the information, content, or materials included therein.
12. Indemnification
You agree to indemnify, defend, and hold harmless Napkin.ai, its affiliates, and their respective officers, directors, employees, and agents from and against any and all claims, liabilities, damages, losses, or expenses, including reasonable attorneys' fees, arising out of or in any way connected with your access to or use of the App, your User Content, or your violation of these Terms.
あくまでベータ版で、今後Pro版が正式にリリースすると、有料版用の新しい利用条件が出るかもしれないので、そちら待ちですかね。
ここら辺の記事を実際にビジュアライズしてみた例は下記のような感じ
www.patent-topics-explorer.com
たとえば、下記の文章からこんな感じの図がAIで生成されます
事例としては、地裁判決そのままで知財高裁は余り踏み込まず、クレーム文言非侵害でもいいのではないかという気はしています。
一方で、実務的には今回のような組成物クレームで併用までカバーするのは現在難しい状況です。「医薬品Aを併用するための、医薬品Bを含有する〇〇治療薬」というような用途型のクレームも少なくとも併記する方がよいのかなと思われます。
逆にいえばクレームドラフティングの問題ともいえ、法的安定性を曲げてまで救済する理由も見当たらない気もします。むしろ、プロダクト・バイ・プロセスクレームの時のように、今回の組成物クレームは併用を保護する形式としては妥当でないと引導を渡し、併用を保護する際にとるべきクレーム形式を裁判所が示唆する方が、ずっと良いのではないかと思われる事件でもあります(プロダクト・バイ・プロセスクレームの時のように、訂正審判等による一定の救済措置が別途組まれるように持っていくとより良いと思われる)。
そこそこ短い文章でも、いい感じのグラフィックを作ってくれました
「物の発明」であり、現在の運用、物質特許導入時に医薬自体の発明は権利制限規定が不要とされた経緯(特許・商標制度改正の要点, 発明協会, 1975)、医薬特許は医療行為そのもの特許と異なり医療行為の妨げとならないとした過去の裁判例(平成12(行ケ)65)なども考えると、無効とすべきでないと思われる。
まだベータ版ということで、グラフィックのイメージが少ないかもしれませんが、今後に期待ですね!