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米国: 技術的保護がされたソフトウェア対応医療機器の診断・維持・修理目的の利用は著作権は免除されるのか

米国の著作権1201条にアクセス制限やコピー制限がついた著作物に対する著作権の権利制限規定がおかれています(著作権が及ばない範囲ということですね)。

*条文を詳しく見たい方は、こちらなど

第12章-著作権保護および管理システム | 外国著作権法一覧 | 著作権データベース | 公益社団法人著作権情報センター CRIC

 

さてこちらの権利制限規定の解釈として、米国著作権庁は昨年10月に下記のFinal Ruleを出していました。

 

Exemption to Prohibition on Circumvention of Copyright Protection Systems for Access Control Technologies

https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2021-10-28/pdf/2021-23311.pdf

 

こちらの中で、「アクセス制限やコピー制限がついたソフトウェア対応医療機器の診断・維持・修理目的の利用は、著作権の権利制限の対象となりうる」ことが記載されていました。

 

For the reasons discussed in the Register’s Recommendation, the Register recommended a new exemption allowing circumvention of TPMs* restricting access to firmware and related data files on medical devices and systems for the purposes of diagnosis, maintenance, and repair.

TPMはTechnical Protection Measuresの略で、アクセス制限やコピー制限といった技術的保護手段が付されたものです。

 

今回、MEDICAL IMAGING & TECHNOLOGY ALLIANCE等は、「本規則は違法であり、採択手続きに手続き上の誤りがあった」として、2022年2月に米国議会図書館等を提訴したそうです。

 

米国で技術的保護がついた機器の修理等が著作権の権利制限の対象となるかのポイントとして興味深いのでメモ。