気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

気になった特許等の知的財産の話題やニュースをピックアップしていくブログです! This blog is picking up intriguing IP topics including patents, trade secrets etc. !

 

 

欧州

英国: 並行するUPCでの差止めリスクが英国での早期のtrial日程を促したかもしれない事例

パナソニックの4Gの標準必須特許を巡るXiaomiとの訴訟で、英国の控訴審において、早期にXiaomiが一審での和解条件を受け入れることで早期のtrial日程が組まれた事例が紹介されていました。 www.iam-media.com 欧州ではドイツのbifurcationでの差止めリスクが…

欧州: 統一特許裁判所の開始間近! 第3の中央部はどうなるのか?

以前から欧州単一特許と欧州統一特許裁判所について投稿をしていますが、一度開始が延期されたものの、2023年6月1日の開始向けて今のところ大きな変更はなさそうです。 www.patent-topics-explorer.com 一方、本来中央部が、ミュンヘン、パリ、ロンドンに置…

【特許期間延長制度】欧州: 医薬関係の知財制度のEU法改正案が出てくる①

EUの欧州委員会(European Commission)から知的財産に関連する複数の法案が4月末から続々と出てきています。今回は特許期間延長制度について眺めてみようかと思います。 (1) 特許期間延長制度 医薬品では臨床試験等で市販できなかった特許期間を補填する特許…

欧州: Post-published evidenceが考慮される基準について拡大審判部の判断が出る

欧州では、出願後に進歩性を主張する際に提出する実験データの証拠が受け入れられる基準について、拡大審判に質問が付託されていました。 事前にpreliminary opinionが拡大審判部からは提示されており、その際は、提出された証拠は原則考慮すべきで、進歩性…

欧州: チートプログラムが著作権侵害にあたるか欧州司法裁判所に質問が付託される

欧州でチートプログラムが著作権侵害にあたるかの欧州司法裁判所への質問の付託が行われたそうです。 www.fosspatents.com ドイツ語ですが、被告側のホームページからプレスがでています。 www.gvw.com 仮訳ですが、裁判所からのプレスによると下記の質問が…

書評: 統一特許裁判所と欧州単一効特許 実務者ハンドブック

久しぶりの書評です。 今回紹介するのは、2023年6月1日から欧州統一特許裁判所と欧州単一特許の運用が核的になりましたので、以下の書評をしようかと思います。 統一特許裁判所と欧州単一効特許: 実務者ハンドブック 作者:HOFFMANN EITLE,Dr. Clemens Tobias…

欧州: ドイツが条約寄託-欧州統一特許裁判所の始動-

先日、欧州統一特許裁判所はどうなるのかなという投稿をしていましたが、動きました! www.patent-topics-explorer.com 欧州特許庁の情報によると、ついにドイツがUPCAを寄託したそうです。これにより6月欧州統一特許裁判所の開設に向けて、大きく動き出すこ…

欧州: 欧州統一特許裁判所は6月1日にオープンするのか?

このブログでは欧州統一特許裁判所等について何回か投稿してきました。現在、欧州統一特許裁判所の開設は2023年6月1日、サンライズ期間の開始は2023年3月1日というタイムラインで動いています。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.…

欧州: [待望]欧州特許庁が単一特許の移行期間中の請求のためのフォーマットを開示

本ブログは来年運用開始が予定されている欧州単一特許と欧州統一特許裁判所について何度か記事にしてきました。 現状として、欧州統一特許裁判所は当初の2023年4月1日稼働を2か月後ろ倒しにして、2023年6月1日とされています。 www.patent-topics-explorer.c…

欧州: 欧州司法裁判所が医薬品並行輸入の再包装による差し止めを認めたそう

下記によると、欧州司法裁判所(CJEU)が医薬品並行輸入の再包装による差し止めを認めたそう。本件は商標権に関する事件だったようです。 lifesciences.mofo.com こちらの問題ですが、欧州連合(EU)内では薬の価格(薬価)は統一されておらず、国ごとに同じ薬でも…

欧州: [注意]欧州単一特許の移行期間の開始のタイムラインは今のところ変更なし

先日、欧州統一特許裁判所の開設等が2か月延期となることが発表されました。 www.patent-topics-explorer.com 一方で、欧州特許庁から欧州単一特許効申請にむけたタイムラインも以前発表されていました。 www.patent-topics-explorer.com 欧州特許庁から、移…

欧州: [悲報?? or 朗報??]欧州統一特許裁判所の開設は2か月延期に

このブログでは、新しく新設される欧州統一特許裁判所の開設までのタイムスケジュール等について取り扱ってきました。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 前回公開されたタイムラインが以下で…

欧州: EPO User Day 2022の録画が視聴可能に!

EPO User Day 2022が先日開催されましたが、録画が視聴可能になったそうです。 newepoonline.newsweaver.com こちらのページにレコーディングがまとめられているようです。 www.epo.org 欧州単一特許システムの話があがっていたり、 Welcome to EPO User Day…

欧州: Unitary Patent SystemのEPO等共催の会議のrecordingが公開される

2023年春より欧州においてUnitary Patent Systemが稼働し始めるかもしれないというこで、急ピッチでいろいろなイベントが開かれています。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 2022年11月17日(現地時間)に、ベルギー連邦経済局…

欧州: [朗報]異議申し立てのビデオ会議の運用がデフォルトに!

欧州異議申し立て手続きのビデオ会議の試験運用がされていましたが(EPO - Pilot project for oral proceedings in opposition by VICO extended to 31 December 2022)、このたび目出度くデフォルトの手続きとなるようです。 www.epo.org プレスによると、現…

欧州: 欧州特許庁からも欧州単一効申請にむけたタイムラインが発表される

先日欧州統一特許裁判所の開設目標タイムラインがでたことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 下記が公表された工程表の概要図になります。2023年4月から欧州統一特許裁判所が開設し、2023年1月からは移行期間が開始される予定となります。(い…

欧州: 欧州統一特許裁判所の裁判官が任命される

先日、欧州統一特許裁判所の新たな解説目標タイムラインについて投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 下記が公表された工程表の概要図になります。 https://www.unified-patent-court.org/sites/default/files/upc_-_exco_-_upc_external_roadmap…

欧州: [心・証・開・示] Post-published evidenceが考慮される基準についての拡大審判部の心証が口頭審理前に開示される

現在、欧州特許庁の拡大審判部では、進歩性の主張にあたり、出願後の実験成績証明書の提出の基準が争われています。特に、近年その基準は"plausibility"と呼ばれる基準が審判部の判決などで出てきています。 事件の詳細は下記や、 www.epo.org JETROの日本語…

欧州: 欧州特許庁の猶予期間10-dayルールは廃止に向かうもよう

欧州特許庁に対する手続きでは、本来手続きを行う期間に10日間の猶予期間が加えられる、10-dayルールというものがあります。 欧州法律事務所のニュースレターによると、欧州特許庁のAdministrative Councilは10-dayルールを廃止することを決定したそうです。…

欧州: [2023年4月1日]欧州統一特許裁判所の新たな開設目標タイムラインがでる

欧州統一特許裁判所の準備委員会から、UPC開設に向けての新たな目標タイムラインが示されたそうです。 www.unified-patent-court.org 下記が公表された工程表の概要図になります。 https://www.unified-patent-court.org/sites/default/files/upc_-_exco_-_u…

米国&ドイツ: モデルナが特許侵害でPfizer/BioNTechを提訴したそう

モデルナが、Pfizer/BioNTechのコロナワクチンが、モデルナの特許権を侵害するとしてアメリカとドイツで提訴したそうです。 www.nikkei.com モデルナはパンデミック中は自身の特許権で提訴を行わないと言ってきましたが、いよいよと判断したのでしょうか。 …

欧州: AIは発明者にはなれないけれども、〇〇は.....?

昨年末欧州特許庁審判部で、AIのみを発明者とする特許出願は認められない旨の決定が出たことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 今回そちらの理由が公表されたそうです。詳細は下記のJETROやEPOの発表をご確認ください。なお、J8/20は拡大審判…

欧州: 新配列表規格ST26の新規事項に関する問題に対して欧州特許庁が回答

2022年7月からWIPO加盟国は特許出願で用いる核酸やアミノ酸の配列表について新しい規格ST26を用いることになりました。 www.patent-topics-explorer.com 一方、新しい規格ST26は従来の規格よりも配列表に詳細な情報を入れる必要があるため、新規事項追加や優…

欧州: Post-published evidenceが考慮される基準についての拡大審判の口頭審理日が決まる

現在、欧州特許庁の拡大審判部では、進歩性の主張にあたり、出願後の実験成績証明書の提出の基準が争われています。特に、近年その基準は"plausibility"と呼ばれる基準が審判部の判決などで出てきています。 事件の詳細は下記や、 www.epo.org JETROの日本語…

欧州: 新配列表規格ST26と、優先権・分割出願・新規事項に与える不安定性

以前の投稿で、7月1日から特許出願では核酸やアミノ酸の配列リストについて新しい規格が適用されます。こちらはWIPO加盟国に適用されるため、グローバルで7月1日の出願から適用がされていくことになります。 内容を知りたい方は下記もご参照ください。 www.p…

欧州: グレースピリオドについての評価結果がでる

以前、欧州特許庁がグレースピリオドについての評価を再度始める旨の投稿をしました。 www.patent-topics-explorer.com そちらの結果がEPOに投稿されました。 www.epo.org 結論としては、「欧州のユーザーの大多数は現状に満足しており、仮に猶予期間があっ…

欧州: 特許査定のクレームの文言と明細書の文言を適合させる運用は混迷の時代へ!!!

以前、特許査定のクレームの文言と明細書の文言を適合させる運用について矛盾した欧州特許庁審判部の審決が出ていることを紹介しました。 www.patent-topics-explorer.com こちらについて、さらに最近の情報が下記ブログで紹介されています。 ipkitten.blogs…

欧州: 欧州特許庁審判部のアニュアルレポート2021

欧州特許庁の審判部からアニュアルレポート2021が出ました。 Despite the continued impact of the COVID-19 pandemic, the Boards of Appeal settled 2938 cases with action, which represents a productivity increase of 11.1% over 2020. The number of…

コロナワクチンの知的財産権免除に関する枠組みについて、米欧印南アが合意案に至った模様

先日コロナワクチンの知的財産権免除に関する妥協案が流出した模様?という記事を投稿しました。詳しい内容は下記の投稿をご覧ください。 www.patent-topics-explorer.com さて、今回報道でコロナワクチンの知的財産権免除に関する枠組みについて、米欧印南ア…

セミナー: 欧州統一特許裁判所についてのHOFFMANN EITLEからのセミナー

欧州でも有名な特許法律事務所であるHOFFMANN EITLEから、UPC Masterclassとして欧州統一特許裁判所のセミナーがあるそうです。 Session 1: A new era of pharma litigation? – preliminary injunction proceedings national vs. UPC Thursday, May 5, 2022 …