2022年7月からWIPO加盟国は特許出願で用いる核酸やアミノ酸の配列表について新しい規格ST26を用いることになりました。
www.patent-topics-explorer.com
一方、新しい規格ST26は従来の規格よりも配列表に詳細な情報を入れる必要があるため、新規事項追加や優先権の適格性に厳格な欧州特許では懸念が示されれているものがありました。
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今回こちらに対して早速欧州特許庁から回答があったようです。
EPO takes position on epi paper concerning ST26 sequence listings
https://patentepi.org/en/epi/news/56a4dd32-acfa-489d-9be8-f45104268354
epi has now received a response from the EPO, which can be found here.
新規事項の追加を防ぐために、欧州特許庁は下記の提案をしています。
具体的には配列表をPDFで提出するか、分割出願の場合は親出願を参照して提出し、調査用として新規格ST26型の配列表を出願日後に提出する手法です。
"The applicant may choose to file a sequence listing in PDF on the filing date, or to file the divisional application by reference to the description of the parent application, and thus to file the ST.26 sequence listing only for search purposes under Rule 30(3) EPC. This prevents added subject matter issues from arising but an additional fee may fall due, reflecting the additional burden on the side of the EPO."
これにより、新規格ST26型の配列表は特許出願の一部とみなされないことになり、新規事項追加とみなされないということのようです。
一方、追加の費用などもかかるため、費用とメリットのバランスということになりそうですね。