再び、番外で今回カタールW杯では、公式球としてアル・リフラが使われています。
特許にかかわる身としては、このボールの特許をアディダスは出しているのかというのは気になるところです。
日本出願を検索していると、ボールの継ぎ目の特許と思しきものが発見されました。
特開2022-145673
【出願日】令和4年3月22日(2022.3.22)
【優先日】令和3年3月19日(2021.3.19)
【優先権主張国・地域又は機関】ドイツ(DE)
【優先日】令和4年3月16日(2022.3.16)
【優先権主張国・地域又は機関】欧州特許庁(EP)
公認球の形と、、、
特許の図を比べてみると、、、
おそらく、こちらがカバー特許なのではないかと思われます。
余談ですが、同じ5号球でも、レプリカ版はつぎはぎが特許技術のものとは違うんだなーというのも面白いところです。
また、出願のタイムラインを見てみると、アル・リフラの最初の出願は、2021年3月です。
特開2022-145673
【出願日】令和4年3月22日(2022.3.22)
【優先日】令和3年3月19日(2021.3.19)
【優先権主張国・地域又は機関】ドイツ(DE)
【優先日】令和4年3月16日(2022.3.16)
【優先権主張国・地域又は機関】欧州特許庁(EP)
一方で、公式のプレスリリースは2022年3月のようですので、2022年3月30日ですので、きちんとタイムラインを設定して出願を行ってきたことがうかがわれます。
公式のプレスによると、アル・リフラのサッカーボールとしての技術的特徴として下記があるようです。
テクノロジー
1.新形状・スピードシェルパネルシェイプ
他に類を見ないアディダス独自の新形状「スピードシェル」を新しく搭載しました。大小2種類の異形状のパネルを20枚使用した組み合わせは空気抵抗を減らし、より良いキックの正確性と飛行安定性に貢献します。
2. エンボスとディボスの2種類の表皮形状
新形状の突起(エンボス)状シボと陥没(ディボス)状シボを採用し、更なるキックの正確性と飛行安定性の向上に加え、よりカーブのかかるボールを実現しています。
3.サーマルボンディング製法
熱接合技術により、縫い目の無い表皮構造を可能にしました。それにより、どこを蹴っても同一の反発力が生じ、正確なパスやシュートを実現することが可能となります。
アディダスからFIFA ワールドカップ カタール2022™公式試合球が登場 “世界をつなぐ旅が、ここからはじまる。“ AL(アル) RIHLA(リフラ) |アディダス ジャパン株式会社のプレスリリース
特許においても、ボールコントロールの正確性が効果として訴求されています。
【課題】シューズにおける改善されたコントロールレベルを含むが、また、いわゆるフラッタリングを低減するコントロールされたスワーブ度をもたらす、空気中のバランスのとれたマグヌス効果をも含む良好な特性を有するボール、特に、サッカーボールを提供すること。
【解決手段】本発明は、パネルを含む外側シェルを有する膨張式ボール、特に、サッカーボールに関する。パネルは少なくとも1つの表面テクスチャを含み、少なくともパネルのサブセットは、表面テクスチャに加えて、くぼみを含む。くぼみは、表面テクスチャの形状とは異なる形状を有する。
日本は、ドイツに勝利、コスタリカに惜敗という結果に今のところなっています。
www.patent-topics-explorer.com
www.patent-topics-explorer.com
グループリーグ突破もスペイン戦を残すのみ。
アル・リフラのボールコントロールの向上が、スペインに味方がするのか、日本に味方するのか、特許技術からも面白いかもしれませんね!