気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

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日本: web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~

 

自民党から、「web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~」が出たようなので、メモ。

 

www.taira-m.jp

 

 

個人的に注目するただちに対処すべき論点の部分をみていくと、まず税制。会社や個人の暗号資産が税制で流動性が失われている部分があるので、ここら辺は会社と個人の両方の緩和を早急に行ってほしいところ。

 

税制改正

(1)令和5年度税制改正で、法人が保有するトークンを期末時価評価課税の対象から除外する方針が示された。一方で、他社発行の保有トークンに関する課税課題が残る。

(2)暗号資産取引から生じた所得は雑所得(最高税率55%)で課税されるなど、諸外国に比べて厳しい税制による納税者の海外流出が増加との指摘がある。

(3)暗号資産同士の交換には所得税がかかるが、法定通貨を取得しないため税務申告の妨げに。 

 

 

DAOが民法上の組合と解釈された場合の無限責任の問題に触れられています。法人格なき団体と解釈を示すだけでも違うかなとは思っています(税制面などで不利にはなりますが)。日本だとガバナンストークンが有価証券扱いされうるので、いい落としどころを見つけてほしいなとも思います。

 

DAO

DAOの活用・検討事例は増える中、構成員の有限責任を確保し、機動的なDAO設立・運営に適した法人・組合形態がない。 

 

 

ここら辺も資金決済法中心にどうなっていくか気になるところ。

 

各種トークンの審査・発行・流通

(1)国内で流通済みのトークンに対するJVCEAの審査期間は短縮しているが、海外トークンの新規取扱いは依然緩慢であり、IEO審査手続の効率化も道半ば。トークン審査時の留保条件の開示にも課題あり。

(2)政府令やガイドラインの改正案により、電子決済手段取引業者がパーミッションレス型ステーブルコインを扱えるように。今後、ステーブルコインが実際に発行・流通し、様々なビジネスが生まれるよう、環境整備を続ける必要がある。

(3)セキュリティトークンのセカンダリーマーケットがまだ実質的に存在しないため、売買取引はほとんど行われていない。

 

 

NFTはオラクル問題などがありますが、OpenSeaなどを中心に不正NFTが流通しているのも事実です。触れられていませんが、著作権、意匠、商標、不正競争防止法といった知的財産法制もどうなるか注目です。

 

消費者保護

無許諾NFTの流通により、消費者被害の発生・拡大、正規NFTの販売機会喪失が懸念される。権利者や消費者の個別対応や普及・啓発には限界がある。

 

 

ChatGPTなどのGenerateve  AIの波でかすんでしまいましたが、web3の流れも今後どうなるか注目していきたいです。