気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

気になった特許等の知的財産の話題やニュースをピックアップしていくブログです! This blog is picking up intriguing IP topics including patents, trade secrets etc. !

 

 

欧州: 新配列表規格ST26の新規事項に関する問題に対して欧州特許庁が回答

2022年7月からWIPO加盟国は特許出願で用いる核酸やアミノ酸の配列表について新しい規格ST26を用いることになりました。 www.patent-topics-explorer.com 一方、新しい規格ST26は従来の規格よりも配列表に詳細な情報を入れる必要があるため、新規事項追加や優…

欧州: Post-published evidenceが考慮される基準についての拡大審判の口頭審理日が決まる

現在、欧州特許庁の拡大審判部では、進歩性の主張にあたり、出願後の実験成績証明書の提出の基準が争われています。特に、近年その基準は"plausibility"と呼ばれる基準が審判部の判決などで出てきています。 事件の詳細は下記や、 www.epo.org JETROの日本語…

欧州: 新配列表規格ST26と、優先権・分割出願・新規事項に与える不安定性

以前の投稿で、7月1日から特許出願では核酸やアミノ酸の配列リストについて新しい規格が適用されます。こちらはWIPO加盟国に適用されるため、グローバルで7月1日の出願から適用がされていくことになります。 内容を知りたい方は下記もご参照ください。 www.p…

米国: 特許法101条適格性についての改正案が議会に提出されたそう

Senator Thom Tillis (R-NC)が、Patent Eligibility Restoration Act of 2022という特許法101条適格性に関連する改正案を議会に提出したそうです。 The-Patent-Eligibility-Restoration-Act-of-2022.pdf (gjassets.com) www.reuters.com 改正案ですが、まず1…

英語: 英語の発音学習アプリ(ELSA Speak)

ネイティブの人と話すと、英語の伝わらない理由は文法間違いではなく、発音ということがよくあります。 一方でオンライン英会話でもリーズナブルな価格で発音の矯正までしてくれるところはなかなかなく、発音の練習はなかなか難しいという現実がありました。…

米国: 知財高裁にあたるCAFCもAIは発明者になれないと結論

米国では、知財高裁にあたるCAFCで、AIを発明者とすることが米国特許法上許されるかという争点が争われていました。 www.patent-topics-explorer.com こちら判決がでて、結論は米国特許庁と同じく、「米国特許法で発明者は自然人に限られる(AIは発明者にな…

セミナー聴講: 令和4年度特許委員会公開フォーラム

弁理士会の講座である令和4年度特許委員会公開フォーラムを聴講しました。 今回の発表内容は下記となっていました。 1.「新たな実用新案制度の検討」 2.「特許審査における手続的保護の検討 改正提案に関するアンケートの結果と考察」 3.「特許無効審…

日本: 【激減】マルチマルチクレーム制限後の出願状況の統計が出る

2022年4月1日から日本ではマルチマルチクレームが制限されることになりました。 www.jpo.go.jp マルチマルチクレームとは複数の請求項を引用する請求項(マルチクレーム)を含めて、さらに複数の請求項を引用する請求項(マルチマルチクレーム)で引用することで…

日本: 特許庁政策推進懇談会の報告書が発表される

以前から、特許庁政策推進懇談会の話題を投稿していましたが、ついに報告書が発表されたそうです。 www.jpo.go.jp 以下、気になるトピックをのぞいていってみようと思います。実際こちらの報告書に基づいて今後どのような動きがあるのかは今のところ不明です…

日本: 2022年弁理士試験2次試験(特許・実用新案)の【問題II】の設定が面白い

7月3日(日)は弁理士試験2次試験だったんですね。 受験生の皆様お疲れさまでした。 弁理士試験会場は冷房を入れてくれなかった記憶があるのですが、今年は梅雨も明けてしまっていて猛暑の中、受験生の皆様は大丈夫だったのでしょうか…? www.jpo.go.jp ちらっ…

英国: Brexit後イギリスはAI関連知財でEUとは別の道を歩むのか?

英国知的財産局から、「Artificial Intelligence and IP: copyright and patents」に関するコンサルテーション結果の報告書が発表されました。 www.gov.uk こちら、2021年に英国知的財産局は、(1)AIによって作られた著作物の著作権、(2)著作物を利用したテキ…

米国: 【悲報】101条発明適格性についての最高裁上告が棄却される

米国ではAlice最高裁判決とMayo最高裁判決という2つの101条発明適格性を厳格化する判決が出た後から、どうすれば101条特許適格性を満たすことができることができるかあいまいな状況が生まれており、一部から批判が出ています。 例えば、出生前診断で胎児のダ…

米国: 米国特許庁が101条の発明適格性についての報告書をついに公開

米国特許庁が、ついに101条の発明適格性についての報告書を議会に提出し、そちらが公開されたそうです。 www.uspto.gov キーポイントは以下の4つのようです。 (1)まず、特許の適格性に関する法律は、明確で、予測可能で、一貫性のあるものであるべき There w…

日本: 民事判決の全判決がビッグデータ化されるそう

読売新聞のニュースで、民事判決の全判決がビッグデータ化されるというものがでました。 www.yomiuri.co.jp ニュースの内容では、「新たな仕組みでは、各裁判所が言い渡した判決を公的な「情報管理機関」に集約。同機関でデータベース化し、原告ら訴訟当事者…

中国: 中国のAIやビジネスモデルに関する特許の審査基準セミナー

中国は欧州と同様にソフトウェア系の出願に対する審査が厳しいと有名です。 中国のAIやビジネスモデルに関する特許の審査基準についてのセミナーが下記のようにあるようです。 [Webinar] Cases Updated in CNIPA Guidelines - Eligibility & Inventiveness f…