気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

気になった特許等の知的財産の話題やニュースをピックアップしていくブログです! This blog is picking up intriguing IP topics including patents, trade secrets etc. !

 

 

米国: AIの発明者適格をめぐる米国最高裁上告は受理なし

ブログをさぼっている間に起きた事件も一応幾つかメモしておくことの一つに、AIの発明者適格をめぐるDABUS事件の米国最高裁上告が受理されなかったことをメモ。 *Order List (04/24/2023) (supremecourt.gov) AIと知財などいくつか取り上げてきましたが、DAB…

米国: Enablementの最高裁判決が出る!!!

本ブログでも何度か取り上げてきましたが、バイオ系の機能的クレームに対するEnablement判断の米国最高裁事件です。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com さて、ついに待望の最高裁判決が出てきました。 Amgen Inc. v. Sanofi (2…

雑談: Google Bardで特許出願明細書類の背景技術の自動作成にチャレンジ

繰り返しチャレンジしている背景技術自動生成チャレンジですが、 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com 3番目はGoogle Bardの登場です。 Google Bardは日本でもリリースされましたが当初は日本語対応していなかったのですが、満を…

雑談: ChatGPTのWeb browsing plug-inで特許出願書類の背景技術自動生成に再度チャレンジ

以前ChatGPTで、GPT-4を使って特許出願書類の発明の背景技術がどこまでかけそうか試してみました。 www.patent-topics-explorer.com 一方で、ChatGPTの問題点としてhallucinationが生じ、”自信をもって嘘をつく”という大きな問題が一般的に言われています。…

【特許期間延長制度】欧州: 医薬関係の知財制度のEU法改正案が出てくる①

EUの欧州委員会(European Commission)から知的財産に関連する複数の法案が4月末から続々と出てきています。今回は特許期間延長制度について眺めてみようかと思います。 (1) 特許期間延長制度 医薬品では臨床試験等で市販できなかった特許期間を補填する特許…

雑談: 弁理士試験の短答試験の合格体験記

弁理士試験に受かったのは昔ですが、当時の短答試験の合格体験記を残しておこうかと思います。 まず、弁理士試験の概要ですが、 短答試験 ↓ 論文試験 ↓ 口述試験 という、別の時期に実施される3つの試験に段階的に合格する必要があります。同じ年に全て受か…

米国: 審査基準の改訂と、限定要求と分割出願

化学の特許出願ではマーカッシュクレームという選択式のクレーム形式をとることがあります。 たとえば、下記のような形式になります。 マーカッシュ形式とは、化学の分野でよく使われる、複数の構成要素で形成されるあるグループの中から、必要な構成要素を…

米国: 米国知財高裁であるCAFCのお家騒動?

米国では裁判官に基本的には定年がありません。 そんな中、米国知財高裁であるCAFCでは、Newman判事という長くレーガン大統領政権から判事を務めている方がいます。 Newman判事のご経歴などは下記などをご参照です。 ballotpedia.org さて、今回ですがCAFCの…

日本: web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~

自民党から、「web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~」が出たようなので、メモ。 www.taira-m.jp 個人的に注目するただちに対処すべき論点の部分をみていくと、まず税制。会社や個人の暗号資産が税制で流動性が失われている部分…

雑談: ChatGPTで特許出願書類の発明の背景技術は書けるのか?

ChatGPTが非常に注目を集めています。毎日ChatGPTに関する何らかのニュースを見る日々が続いています。 www.patent-topics-explorer.com 実際、Googleトレンドで最近政府が注目しているメタバースとのトレンドの差を見ても、ChatGPTの圧倒的なトレンドが伺え…

日本: 注目の知的財産大合議FC2 v. ドワンゴの判決言渡しは2023年5月26日になるそう

特許権の域外適用が争点となっているFC2 v. ドワンゴ事件が、知財高裁大合議で審議されることになり注目があつまっていました。 www.patent-topics-explorer.com こちら口頭弁論期日が更新され、判決言い渡し日として2023年5月26日があらたに設定されました…

AIの訓練データや学習方法、ソースコードはオープンにすべきなのか否か

先日、OpenAIはGPT-4の構築に用いたデータセットやトレーニング方法について開示しない方針を決めたという記事がありました。 gigazine.net ブラックボックスとして批判する声もあり、科学の点では再現性の問題点もあります。Open AIがopenにしないのはなん…

米国: Internet ArchiveのOpen Libraryのコロナ禍での措置が著作権を侵害すると地裁判断

Internet ArchiveのOpen Libraryのコロナ下での措置が著作権を侵害するという地裁判断が下ったそうです。 www.msn.com article.auone.jp Internet Archiveは下記のOpen Libraryというデジタル書籍をオンラインで貸し出すプログラムを行っているそうです。 op…

日本: 文化庁の京都移転、著作権は京都と東京どちらでみるのか?

本日、2023年3月27日から文化庁の機能が京都へ移転することになったという報道がなされています。 www3.nhk.or.jp 文化庁からも、「文化庁、京都へ」という公式サイトも立ち上がっており、いろいろなイベントも企画されているようです。 bunka-iten.kyoto 一…

欧州: Post-published evidenceが考慮される基準について拡大審判部の判断が出る

欧州では、出願後に進歩性を主張する際に提出する実験データの証拠が受け入れられる基準について、拡大審判に質問が付託されていました。 事前にpreliminary opinionが拡大審判部からは提示されており、その際は、提出された証拠は原則考慮すべきで、進歩性…