気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

気になった特許等の知的財産の話題やニュースをピックアップしていくブログです! This blog is picking up intriguing IP topics including patents, trade secrets etc. !

 

 

標準必須特許

英国: 並行するUPCでの差止めリスクが英国での早期のtrial日程を促したかもしれない事例

パナソニックの4Gの標準必須特許を巡るXiaomiとの訴訟で、英国の控訴審において、早期にXiaomiが一審での和解条件を受け入れることで早期のtrial日程が組まれた事例が紹介されていました。 www.iam-media.com 欧州ではドイツのbifurcationでの差止めリスクが…

米国: 標準必須特許(SEP)の2019年ポリシーは撤回、2021年ドラフトポリシーは棚上げのよう

以前、米国で標準必須特許(SEP)のライセンス交渉と補償に関するドラフトポリシーについて投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com www.patent-topics-explorer.com さて、6月8日ですが、司法省、米国特許商標庁(USPTO)、米国国立標準技術研究所(N…

日本: 経産省がSEP誠実交渉指針上懸念がある事案の相談窓口を設置

先日、SEP誠実交渉指針上懸念がある事案を経産省が公取委に通報することを考えている報道について投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com SEP誠実交渉指針については、下記の投稿もご参考です。 www.patent-topics-explorer.com 関連して、経産省で…

日本: SEP誠実交渉指針上懸念がある事案は経産省が公取委に通報することを考えている模様

先日、経産省が標準必須特許(通称、SEP)のライセンスに関する誠実交渉指針をリリースしたことを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 標準必須特許とは、特定の規格(例、通信規格5G)を使うのに必須となる特許群のことです。通常、「公平 (Fair)、…

日本: 「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き(案)」に対する意見募集

「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き(案)」に対する意見募集が始まりました。 特許庁は、近年の裁判例の蓄積や異業種間紛争の表面化を受け、令和3.年度に「標準必須特許と消尽に関する調査研究」を実施し、「標準必須特許のライセンス交渉の手引…

「標準必須特許のライセンスに関する誠実交渉指針」がリリースされる。

標準必須特許のライセンスに関する誠実交渉指針がついにリリースされました。 www.meti.go.jp 下記のライセンスオファー(ステップ1)から対案の提示(ステップ4)までの各段階のとるべき対応が示されているようです。但しあくまで指針のため法的拘束力はないた…

セミナー: 特許トロール(NPE)の「帰還」、特許有効性・侵害についての鑑定、米国子会社を持つ日本企業の輸出規制問題

JETROから米国の知財にて、①特許トロール、②鑑定、③輸出規制の三本立てのセミナーがあるそうです。 不景気になると事業会社から特許が売られ、その後特許トロールが増えるという話もあります(以前のサブプライムローンのときはそうだったそうです)。コロナ禍…

IoTに入るには特許利用料はどうすべきなのか

先日の日経新聞の記事で、4G/5G等の通信規格のIoT関係の特許を集め「特許プール」を形成し、ライセンスを行う企業「アバンシ」*の記事がありました。 *アバンシのHPはhttps://www.avanci.com/ www.nikkei.com そのあとに、現在問題となっているコネクテッド…

ノキアがIoT等の標準必須特許訴訟でなぜ主要なプレーヤーとなったのか?

Nokiaの元会長が執筆した書籍です。 ノキアを携帯電話事業から現在の事業構造へと変換させた一連の話が載っています。 NOKIA 復活の軌跡 posted with ヨメレバ リスト・シラスマ/渡部 典子 早川書房 2019年07月04日頃 楽天ブックスで探す 楽天koboで探す Ama…

EU: 統一特許裁判所管理委員会の設立総会が開催!

2月22日に、統一特許裁判所管理委員会の設立総会が開催されたそうです。 下記にあるように、委員会の手続き規則を採択し、その法的枠組みを定めたほか、欧州特許訴訟資格証明書およびその他の適切な資格に関する規則、裁判所の服務および職員規則、財務規則…

米国: 5G特許戦争は誰も勝者がいない...?

米国特許庁が5Gの特許出願について調査した報告書を出しました。 米国特許庁の結論では、5G特許では一つの会社や国が特許を支配している状況ではないということのようです。 資料の中ではFig 1がなかなか面白いデータかなと思われました。 まずこの報告書で…

欧州: EUが中国を知財問題でWTOに提訴!でも理由は何なのか見てみよう!

産経新聞でEUが中国をWTOに提訴するというニュースが下記のように出てきました。 しかし、理由は知的財産権の保護を認めていないという理由ですが、具体的には何か書いていません。 実際に何が問題とEUがしているのか見ていきましょう! www.sankei.com さて…

欧州: 欧州委員会もSEPに関する意見募集を開始! 今年はSEP関係が色々動きそうな予感...?

日本と米国でSEP関係で政府関係機関が議論を開始していることを投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com 欧州委員会では、unitary SPC、強制実施権、標準必須特許(SEP)がIP activityの三本柱になっていますが、SEPのライセンスの枠組みに関する意見募…

日本と米国: SEPに関する議論が日米で始まる! アメリカはパブコメ結果を早速公開!

先日、標準必須特許に誠実交渉指針についての意見募集が日本で行われたことについて投稿しました。 www.patent-topics-explorer.com パブコメの一応の期限は3月8日ですが、交渉指針の議論も研究会で進んでいるようで、2月14日に第7回の研究会が開かれたよう…

自動車: コネクテッドカーと標準必須特許のライセンス料

5Gのパテントプールをもつアバンシがトヨタやホンダにライセンス料を求めているようです。車1台あたり15ドルとのことです。 jp.sputniknews.com 通信社会になり、のきなみ通信規格の特許をもつ会社の交渉力がつよくなっています。スマホなどは通信規格の特…

Japan: METI Asks for Public Comments to Formulate "Good-Faith Negotiation Guideline" of SEPs

The Ministry of Economy, Trade and Industry (METI) has been holding the "Study Group on the Ideal Trading Environment for Licensing of Standard-Essential Patents," which has been held six times as of now. In July 2021, an interim report in…

日本: 経産省から標準必須特許(SEP)における誠実交渉指針に関する意見募集

経済産業省で「標準必須特許のライセンスを巡る取引環境の在り方に関する研究会」が行われており、現時点で6回続けられています。 2021年の7月には下記に示すように、今後の検討の方向性を示した中間整理報告書が策定され、公開されています。 www.meti.go.jp…

セミナー: NPEリスクに対する防衛枠組

NEDOのシリコンバレーオフィス主催で、「NPEリスクに対する防衛枠組」というセミナーがオンラインで開催されるそうです。 日本時間の1月29日9:00amから開始とのことなので、日本からも参加しやすい時間帯ですね。 不況時は事業会社が特許を売却し、その後NPE…

英国 & 続報: JETROから英国特許庁の標準必須特許(SEP)に関するパブコメの解説記事がでる

以前の記事で、英国特許庁がフレームワークの協議を開始し、意見募集を行っている旨の記事を出しました。 www.patent-topics-explorer.com JETROから日本語での解説記事がでたので続報です。 英国知的財産庁(UKIPO)、標準必須特許(SEP)に関する協議を開始…

セミナー & 米国: 米国知財政策、米国知財訴訟セミナー

JETROから下記のセミナーがあるようですね。 ちょうどDOJ等からSEPのドラフトポリシーへのパブコメもありましたがバイデン政権になって知財政策がどのように変わりそうか知れるいい機会ですね。IPRのPTABの裁量に関する事項や、長官のレビュー機会に関する事…

IoTと自動車と特許訴訟

米国のIntellectual Ventures(IV)が、トヨタ・ホンダを米国で提訴したそう。車載部品がIVの特許権を侵害しているとIV社は主張しているそうで、短距離通信に関する特許権も含まれているそうだ。IoT化と共に通信技術が従来の枠を超え、多くの産業で必要な技術…

セミナー&中国: Workshop on Anti-suit Injunctions (禁訴令) and FRAND Litigation in China

現在標準必須特許(SEP)による差し止めを巡って、Anti-suit injunction (ASI, 中国では禁訴令)が注目を集めています。CUHK LAWがASIのワークショップを行うようです。12月17日の現地時間で開催されるようです。 Workshop on Anti-suit Injunctions and FRAND …

イギリス: 英国特許庁が標準必須特許(SEP)フレームワークの意見募集

英国特許庁(UK IPO)が標準必須特許(SEP)フレームワークについて意見募集を行うようです。募集期限は2022年3月1日のよう。 SEPのフレームワークの構築でまた各国で動きがでてきましたね。 www.gov.uk www.gov.uk 参考:米国でもDOJとUSPTOが標準必須特許(SEP)…

米国: DOJとUSPTOが標準必須特許(SEP)のライセンス交渉と補償に関するドラフトポリシーのパブコメ開始

米国司法省(DOJ)と米国特許庁(USPTO)が標準必須特許(SEP)のライセンス交渉と補償に関するドラフトポリシーについてパブコメを募集するそうです。期限は2022年1月5日とのこと。パブコメを募集する質問についてはリンク先を参照。 www.justice.gov 12/9追記 JE…