気になった特許の話題 -Patent Topics Explorer-

気になった特許等の知的財産の話題やニュースをピックアップしていくブログです! This blog is picking up intriguing IP topics including patents, trade secrets etc. !

 

 

中国でOpenAIは、GPT-6やGPT-7などまで商標登録出願しているらしい

今年の夏ごろOpenAIがGPT-5の商標登録出願を米国で行っているとして、話題となりました。 実際にUSPTOで調べてみると審査中ですが、GPT-5が商標登録出願がされていることがわかります。 Trademark Status & Document Retrieval (uspto.gov) 一方で、中国でOp…

英国: ニューラルネットワーク利用発明は特許法上の発明の対象となるのか?

ニューラルネットワークを用いて、セマンティックに関連するファイルをリコメンドするシステム・方法に関する特許出願が、特許法上の発明の対象となるか争われたEWHC判決が出てきたので、メモ。 Neutral Citation Number: [2023] EWHC 2948 (Ch) https://ww…

米国: 再発行特許で、patent term extensionのissue dateはいつになるのか?

医薬品などは承認に臨床試験が必要であり、その間製品を販売し収益を上げることができないため、特定の期間を延長する特許期間延長制度が米国等で認められています。 米国は、臨床試験より後に特許が発行されると、そのissue dateを起算点として種々の特許期…

中国: 北京インターネット法院でAI生成画像の著作権が認められたらしい

中国の北京インターネット法院で、AIが生成した画像に対して著作権が認められたそうです。 www.globaltimes.cn global.chinadaily.com.cn ニュースによると、画像はStableDiffusionを用いてtext2imageで作られた画像だったようです。 法院は、AIはあくまでツ…

米国: ニューラルネットワーク発明が具体的な解決手段がクレームにないとして101条違反と地裁で認定された事例

AIの全盛期ですが、米国では101条の特許適格性をいかにクリアーするかがAI特許を取るうえで重要になってきます。 こんかい、ニューラルネットワーク発明が具体的な解決手段がクレームにないとして101条違反と地裁で認定された事例が紹介されていたのでメモ。…

閑話休題: OpenAIの新型AIと噂されるQ*(スター)が話題に

画像生成AIで盛り上がり始めた生成AIブームを、ChatGPTで頂点まで持ち上げたOpenAIですが、Q*(キュースターと読むそう)という新型のAI開発を進めているということをReuterが報じ、一躍話題になっているようです。 gigazine.net 現在のGPTはtransformerの自然…

英国: 並行するUPCでの差止めリスクが英国での早期のtrial日程を促したかもしれない事例

パナソニックの4Gの標準必須特許を巡るXiaomiとの訴訟で、英国の控訴審において、早期にXiaomiが一審での和解条件を受け入れることで早期のtrial日程が組まれた事例が紹介されていました。 www.iam-media.com 欧州ではドイツのbifurcationでの差止めリスクが…

米国: USPTOが優先権の要件を法改正後の案件は緩和するPTAB審決を先例として採用

米国では、Dynamic Drinkware, LLC v. National Graphics Inc.事件が過去により、優先権を主張するためには基礎出願の内容からのwritten diecriptionを求める判決がありました。 これにより過去にPTABではクレームレベルで具体的な記載が基礎出願にあること…

スタートアップもPAEのターゲットになっているというレポート

LOT NetworkというPAEからの特許防衛のための枠組みがありますが、そちがら委託したPAEがどのような企業に対して訴訟を行っているかのレポートが興味深かったのでメモ。 PATENT SOURCES AND LITIGATION TARGET CHARACTERISTICS https://lotnet.com/wp-conten…

日本: 文化庁審議会でAIと著作権の考え方の骨子がでる

文化庁の著作権分科会法制度小委員会でAIと著作権の考え方について議論が進んでいますが、ついに骨子がでることとなりました。 www.bunka.go.jp 参考資料8にもありますが、年内に骨子をベースにドラフト案ができあがり、年度内に報告書を作成するというタイ…

米国: USPTOからGUIやアイコンの意匠登録(デザイン特許)についての審査ガイダンスが出る

USPTOからコンピュータ上であらわされるGUIやアイコンについての意匠登録(デザイン特許)としての適合性についての補助審査ガイダンスが出ました。 www.uspto.gov ガイダンス中では、すべてのアイコンやGUIは意匠登録(デザイン特許)としての適合性を持ってい…

米国: AIの著作権関係の問題に、競争法規制当局も懸念を表明

米国の競争法規制当局であるFTCが、著作権を管轄する米国著作権局に懸念のコメントを提出したそうです。 In Comment Submitted to U.S. Copyright Office, FTC Raises AI-related Competition and Consumer Protection Issues, Stressing That It Will Use I…

類似性が認められれば生成AI画像は著作権侵害?

ショッキングなタイトルの記事が出ていたので見てみたが、内閣府・文化庁の資料を合わせて読んでみた。実際に、下記の記事の本文でも類似性だけで決まるとは書いていないので、少し安心したのでメモ。 pc.watch.impress.co.jp ちなみにこちらが記事のもとに…

日本: 構成要件の一部が海外サーバーで実施される場合のシステム特許について大合議

昨日は、お待ちかねのドワンゴv.FC2大合議事件の判決言い渡し日でした。 令和3年特許法改正で導入された日本版アミカスブリーフ制度も利用された点でも注目された事件です。 www.patent-topics-explorer.com 結論としては、報道にあるようにドワンゴの請求を…

欧州: 統一特許裁判所の開始間近! 第3の中央部はどうなるのか?

以前から欧州単一特許と欧州統一特許裁判所について投稿をしていますが、一度開始が延期されたものの、2023年6月1日の開始向けて今のところ大きな変更はなさそうです。 www.patent-topics-explorer.com 一方、本来中央部が、ミュンヘン、パリ、ロンドンに置…